テクニカルイラストは取扱説明書やパーツカタログ、技術資料などに使われる主に線画で描かれる立体図や平面図になります。
新製品の取説制作担当様や自社の制作体制の見直しなどで外注をお考えの方などへテクニカルイラストの外注化の流れを説明したいと思います。
テクニカルイラスト制作の外注先を選定
業者の選定の際の条件出しをします。
- 1.イラストの発注量
- 2.制作能力(品質)の有無
- 3.制作期間
- 4.イラスト単価及びトータルの見積り金額
1、2、3は外注のパワーを問います。制作をお願いしたい量を高品質で希望期間内に納められるか。
発注量が少ない場合でフリーランスの利用を考えている場合はクラウドソーシングサイトなどを利用して探すと良いでしょう。テクニカルイラストレーターのフリーランスもけっこう登録されています。サンプルも公開されていますので条件の合う方が見つかると思います。
・主なクラウドソーシングサイト
CrowdWorks(クラウドワークス)
日本最大級のクラウドソーシングサイト。
個人間イラストオーダーメイドサービス【SKIMA】
イラストを手軽にオーダーできるCtoCのオーダーメイドマーケット、スキルシェア、コミッションサービス。
ココナラ
クリエイターへの制作依頼ができる、スキルのオンラインマーケット。
発注量が多かったり会社の方針で法人に出したい場合は検索でテクニカルイラスト制作会社を探すことになります。
テクニカルイラスト制作会社と一口に言っても色々な形態があります。
- 1.マニュアル制作会社の一部門のイラスト制作
- 2.印刷会社の一部門のイラスト制作
- 3.デザイン会社の一部門のイラスト制作
- 4.一般的なイラスト会社のテクニカルイラスト制作
- 5.テクニカルイラスト制作専門会社
上記のようにテクニカルイラストを手掛けている会社は結構あります。
まず、1,2はマニュアルを丸ごと依頼するのに適しています。自社にマニュアル制作部門がないという方はこちらを選びましょう。
3、4はグラフィックデザインや雑誌、パンフレットなどのイラストを手掛けるクリエイターがテクニカルイラストも制作することになります。テクニカルイラストの経験が浅い場合があるので確認する必要があります。
5は専門家ですので問題ありません。
インターネット検索で探す場合、まずは会社の形態を見てみましょう。
見積りを取ってみる。
次に実際に見積もりを取ってみましょう。
検索で外注先を絞ったら実際に見積もりを取りましょう。大抵のホームページはお問い合わせフォームから見積もりが取れるようになっています。※中にはメールアドレスのみや電話のみの所もありますが。
見積りの取り方
- 1.イラストのボリュームを提示する。
- 2.どのようなイラストタッチで描いてほしいかサンプルデータを用意する。
- 3.およその希望納期を決める。(提示はするかしないかは自由)
1でイラストの量を伝えましょう。対応可能かどうかを問います。
2は過去作やネットで似たようなイラスト、見積もり依頼先のホームページに載っている制作例などを例にとって希望のイラストタッチを伝えてください。
3相手にはどれくらいで製作可能かを聞いて、条件にあうか選定すると良いでしょう。
この際、めんどくさがらずに相見積もりを取りましょう。
ポイント: 業者選びはこの段階から始まっています。見積もりの返事が遅かったら実際の取引もルーズな可能性があります。金額の提示がなくとも担当者からのお礼メールが当日中に来ない場合(自動返信ではなく)は注意しましょう。
ヒアリング(打ち合わせ)
イラストの依頼先の選定が終わったらいよいよ制作の開始です。資料を渡しておまかせでというのもありですが、納得いく仕上がりを目指すならここでしっかりと打ち合わせし、イメージのすり合わせをしましょう。
現物渡しで制作してもらう場合はイメージをポンチ絵(ラフ絵)で描いた絵コンテ原稿を出せると良いですが、イラストレーター側に描く前のラフ提出を求めると良いでしょう。
写真を提供する場合は使用する写真を指定し、他に別アングル写真を資料として渡しましょう。
場合によってはイラストレーター側から図面の提供を求められる場合もあります。秘密保持契約(NDA)の締結が必要になるかもしれません。
イラスト制作
ヒアリングにて決定した内容でイラスト制作に入ります。ラフの制作を依頼した場合は、ラフ提出時に確認し修正指示を出します。この段階で出来上がりをイメージできるようにしましょう。アングル等、大きな変更はここまでに指示します。
この後、仕上げを行い納品となります。
納品
納品物に対して校正して良ければ校了となります。修正は制作側のミスや小変更程度ならば無料で、指示ミスや大幅な修正の場合は別途修正費が必要な場合があります。修正に関しては事前打ち合わせの段階で取り決めておくと良いでしょう。
以上がテクニカルイラストの外注化の流れになります。
弊社は小規模なテクニカルイラスト制作会社ですが、インターネットからのお見積り依頼をよく受けています。今のところ7~8割の受注率といった感じです。コロナウイルスの影響でテレワークが常態化して益々インターネット受注が主流になりそうです。
関連記事
取説用 テクニカルイラスト を写真から描きます。1点2,500円~。